希望と絶望のはざまで

突然だけど死ぬっていうことはどういうことだと思う?
心臓が止まる?そうだねそれも一つの死だ
存在を忘れ去られる?つまりは記憶の死だね
何も考えず何も感じなくなる?人としての死だね
でも君達の死は個人の死だ僕の思う死は...

「っ!!」
僕は跳ね起きた、変な汗が止まらない
「悪夢...はぁ」
僕は下の階に降りた
「おはよう」
「おはよう、母さん」
たいして変わりのない朝
たいして変わりのない親
たいして変わりのないご飯
普通、普通、普通...
「飽きた...」
自分の部屋で誰に呟くわけでもなくポツリと言った
制服に着替えてカバンを持って家をでる
親は普段仕事でいない
学校も受験が終わり退屈... <普通が一番難しい>
ありえないね...こんなにも普通は簡単だ!
ふと気がつくと道路の真ん中に立っていた
「危ない!」
誰かが叫ぶ声とブレーキの音が重なる
次の瞬間僕は宙に舞い上がっていたそして
地面に叩きつけられる
「だ、誰か!救急車を呼べ!」
悲鳴...怒号...サイレン...いろんな音が遠くから聞こえる...
「やーっと死んだかー今まで何度も殺そうとしたのに死なないんだもん...これでまた一人ゲーム参加者が増えた...」
でもそいつの声ははっきりと頭に残った...